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【新刊案内】対話「2050年の日本の学校教育」―持続可能な未来社会に向けて―

対話「2050年の日本の学校教育」―持続可能な未来社会に向けて―

多田 孝志(著/文)、諏訪 哲郎(著/文)

海外から遅れを取った日本に求められているのは、「小出し手遅れ」(Too Little Too Late)ではない、根本的改革だ。

本書は長く学校教育のあるべき姿を探求してきた2人の先達が、対話形式で、持続可能な社会の創り手をいかにはぐくむか、について語り合った提言の書である。
激動する社会情勢の昨今、日本の教育はこのままでよいのだろうか?
本書は、長い間学校教育について研究してきた2人の対話を通して、これからを生き、切り拓いていく子どもたちにスポットを当てていくのはもちろんのこと、教員、学校、そしてそれを支える地域。保護者へと幅広い視点と切り口をもって現在、そして未来の教育の在り方を示した1冊。

2024年8月1日 刊行/新書判 324ページ
KS21ソーシャルブックス
定価2,300円+税
ISBN 978-4-904933-21-3
多田 孝志(著/文)、諏訪 哲郎(著/文)


編著者 多田 孝志 先生
金沢学院大学教育学部教授、学校教育学博士。
共創型対話学習研究所所長、日本国際教育学会・日本学校教育学会元会長
「教育の真実は現場にある」をモットーに全国で教育実践研究所を継続。

編著者 諏訪 哲郎 先生
学習院大学名誉教授。理学博士。
杉並区西田原小学校学校運営協議会会長。日本環境教育学会元会長。
退職後も、日中韓の環境教育交流や「西田こども未来研究会」の活動に参画。


目次

【第1部】 時代観からみた学校教育の大転換の必然性
第1章 持続可能な未来社会の危機と教育の対応
第2章 情報化の光と影
第3章 国際化への対応、そして「分断」から「統合」へ
第4章 OECD、ユネスコ、内閣府による未来志向の学校教育の提案

【第2部】 日本の学校教育が抱える深刻な課題
第5章 日本の青少年に関わる課題と学校教育
第6章 教員に関わる多様な課題
第7章 教員養成をめぐる課題と学外者の教育参画
第8章 「地域とともにある学校」と「地域社会の空洞化」

【第3部】 2050年の日本の学校教育に向けた提案
第9章 「持続可能な社会の創り手となる時間」の創設提案
第10章 教員の力量向上のための諸方策
第11章 「地域の学習共同体」と「学びの在り方の改革」

 

~~~本書から~~~

【前書きなど】

 今、「持続可能な未来社会」に向けて私たちに何ができるのでしょうか。
「持続可能な未来社会」の構築に向けて解決すべき課題が山積しており、どこから取り組むべきかの見通しも立てにくい状況です。
ただ確実なことは、「持続可能な未来社会」を創ろうとする人々が続々と誕生してこなければ、展望が開けてこないということです。
そのような人々が続々と生まれてくる教育体制の確立が求められています。
とりわけ、ほぼすべての人々が青少年期に長い時間を過ごす学校での教育が、「持続可能な未来社会」の創り手を育む役割を果たせるかどうかは、きわめて重要です。
しかし、今の日本の学校の教育の体制はそれに応え得るものになっているのでしょうか。
長年、教育に関わってきたものとして、忸怩たる思いは否めません。
子どもたちを取り巻く環境が著しく変化する中で、日本の学校教育は、今、大きな壁に直面しています。
耐用年数を超えてしまった感さえあります。現在は、綻びが生じた部分を修復したり、社会の変化に対応すべく、個別に改善を加えたりすることで延命を図っているように見えます。
しかし、そのような当面の対応や延命策が日本の子どもたちや学校の先生方にとって望ましいことなのでしょうか。
子どもたちの多様化に対応するためにも、また、教員の超多忙状態を解消するためにも、そして「持続可能な未来社会」を創ろうとする人々が続々と誕生するためにも、日本では、今、学校教育というシステムの大変革が求められています。

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